紙の歴史 ザ・ペーパーストレージ(企業版) ザ・ペーパーストレージ 平出紙業株式会社 --- Hiraide Paper Digital Branch
紙の歴史・5 世界編

紙・中東からエジプトへ

●西へ向かった紙

 751年、中国の唐とサラセン王国の間で、戦争がおこります。(タラスの戦い)
 この戦争に唐は敗退して、多くの将兵が捕虜になります。この中に腕のよい製紙技術者が含まれていて、サラセン軍により、紙漉きを強いられます。これが中国以西へ、紙が伝わった始まりとされています。こうして、757年に月桂樹や桑などを使った「サマルカンド紙」の名が、ペルシャやスペインにまで知れわたると、ペルシャ王は、唐から正式に製紙技術者をバグダッドへ招き、紙の生産を開始します。さらにアラビア東海岸、シリアのダマスカスにも製紙工場が建設されます。
 西暦900年頃、パピルスの発祥地であるエジプトに製紙技術が伝わります。10世紀のなかばには、紙はパピルスに使われるようになります。
 1040年、アフリカのリビアへ。1100年モロッコへと到達します。1189年、製紙はフランスのエローへと伝わります。十字軍によってヨーロッパへ持ち込まれた紙が、初めてヨーロッパで生産できる様になったのです
 

紙の歴史・6 世界編

紙・ヨーロッパへ

●ボロ布、高騰。

 ヨーロッパには紙の原料が少なくて、安く手に入るボロ布(麻・綿で作られた)が代用品として使われていました。1450年頃に、グーデンベルクが活版印刷を完成させると、各地で印刷出版がさかんになり、イタリアで興ったルネッサンスをあいまって、紙の需要は増大します。より大量に生産するために、紙は機械によって漉かれるようになります。
 17世紀になると、原料のボロ布不足が深刻な社会問題にまで発展します。1661年イギリスの国会で、「死者の衣類には麻や綿で作られた服を使ってはならない」という布告が出されます。フランスでも状況は変わらず、パリ市民はボロ布の高値を見こんで、しまいこんでしまいます。困った市当局は、各家を回って強制的に回収を始めます。
 1831年になると、欧米各国にボロ布収集の専門会社が作られて、密輸出入を取り締まる事態にまで発展します。




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