紙の歴史 ザ・ペーパーストレージ(企業版) ザ・ペーパーストレージ 平出紙業株式会社 --- Hiraide Paper Digital Branch


紙の歴史・3 日本編

紙・日本へ

●仏教を広めるために

 日本へ正式に、紙の製造法が伝わったのは、610年、高句麗の僧(曇徴)によるものとされています。しかし、紙そのものは、製造法が伝わる以前に、日本へ入ってきたと考えられています。
 奈良時代に日本に伝えられた紙は、改良を加えられ、より完成度の高い紙へと発展します。日本で製造された最古の紙は奈良県の正倉院にあります。702年に作られたこの紙は、美濃(みの)・筑前(ちくぜん)・富前(ふぜん)で作られた十種で、楮(こうぞ)を原料に作られています。
 日本で最初に、紙の需要が高まった一番の理由は、仏教を広めるためだとされています。写経の書写材料として用いるために、より完成度も高まりました。
 世界最古の印刷物として有名な、「百万塔陀羅尼(ひゃくまんとうだらに)」は和紙の歴史の上で、重要な文化遺産です。770年に、6年の歳月をかけて100万個もつくられました。さまざまな紙で作られた経文は、木製の塔に入って、現在も1万個くらい残ってます。

※楮(こうぞ)…日本古来の代表的な和紙材料。他に、三椏(みつまた)、雁皮(かんぴ)があります。

紙の歴史・4 日本編

紙・和紙の文化

●日本のオリジナル文化

 最初は写経だけに使われていた紙ですが、平安時代になると貴族の間で行われた和歌、漢文、書などに用いられます。質のよくない紙は衰えて、雁皮紙の利用が広まってきました。京都には「紙屋院(かみやいん)」という官立の製紙工場の建てられました。鎌倉、室町時代にも紙は発達していくのですが、まだ一般の人には手の届かないものでした。
 江戸時代になると、紙の値は下がって一般の生活にも、入り込んでいきました。農民の副業として紙漉きが各地に広まり、生産量が増大したためです。それにともなって、紙を利用する職業も、カッパ屋、カサ屋、提灯屋、障子屋、造花屋など、様々にわたります。紙は生活に欠かせない材料になっていったのです。いっぽう、使い捨ての紙も現れます。この頃には、古紙を集める「紙屑屋(かみくずや)」という商売もあり、古紙回収から再生紙までという、現代と変わらないような紙のリサイクリングも江戸時代の日本には成立していたのです。
 文化面でも、紙の需要は高まり、瓦版(かわらばん)、浮世絵、かるた、などに用いられて和紙は黄金時代を迎えます





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