アルジェの女たち
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25.  『 アルジェの女たち 』 ウージェーヌ・ドラクロワ (1798-1863)
1834年 カンヴァス・油彩 180×229cm パリ、ルーヴル美術館蔵




まるで ホメロス の時代に 立ち戻ったような 美しさだ。

閨房では、婦人たちは 子供たちの世話に専念し、

乙女たちは 豪奢な織物を 織っている。

私の イメージ そのままの女性であった。


〜 モロッコ (北アフリカ) 旅行中のドラクロワの日記より 〜




ドラクロワは、1832年のモロッコ旅行の帰途、アルジェリアに 4日間(6月25〜28日)滞在し、
ハーレム を訪れる機会を得た。この絵は、その時の体験をもとに描かれた。

(ハーレムは、「出入り禁断の場所」 の意。 イスラム社会で、血族以外の男の出入りを厳禁した
婦人専用の居間のこと。 ドラクロワはモロッコでのハーレム見学は叶わず、アルジェリアで
その機会を得た。)


ルノワールはこの絵を 「世界で一番美しい絵画 」 と賞賛し、深く心酔していた。
彼のいくつかの習作 ( 『 アルジェリア風に着飾ったパリジェンヌたち 』 国立西洋美術館蔵、
『 オダリスク 』 ワシントンナショナルギャラリー)
の創意をそこから得たといわれている。

また、ピカソもこの作品から インスピレーションを 得て 『 アルジェの女たち 』 (1954〜55年)
を制作している。


画面の左側の女性は、ドラクロワのパリの友人で女流画家の エリザ・ブランジェ(カヴェ夫人)
がモデルであるという説がある。ドラクロワとカヴェ夫人は 一緒にベルギーへ旅行するほどの
大変親しい間柄 (…) であり、ドラクロワは彼女に関する論文 * も発表している。
彼女は、芸術に対してとても研究熱心な画家であり、絵の教授法にも優れ、
デッサンに関するエッセイなども発表していた聡明な女性であったらしい。

* 「デッサンの教育について」 通称 「カヴェ夫人論」  1850年 『両世界評論』 誌 掲載






ウージェーヌ・ドラクロワの作品とその肖像
http://www7.wind.ne.jp/azarashi/delacroix/d-top.html