掲載通算11号(平成元年11月17日)    叙勲に見る官僚天国日本  今年も文化の日を期して、叙勲の栄光に輝いた人々が発表された。4492人 のうち、女性308人は立派である。本県からも元群銀頭取の小関氏の旭三をは じめ66人、うち女性6人が受章された。  長年に渡りそれぞれの分野で、国家社会のために尽くされた功績は多大であり、 心からお祝いを申し上げる次第であります。  しかし、名簿を見ているうちに、一抹の寂しさ、不可解さがわき上がってきた。 ほとんどが官僚、議員などで、純粋の民間人、それもこつこつと社会のために尽 くした人、不遇にもめげず社会の鏡になった人が幾人いるのだろうか。官僚日本 の現状がまざまざと浮き出ていて、ある1面情けなさを覚えた。  辞退する硬骨漢のいないのも事大主義の表れだろうか。消費税と同じく、上に 厚く下に薄いと思われる。1等から7等まで各種色とりどりで全部並べればさぞ きれいだろう。1度新聞にもカラーで掲示していただきたい。被表彰者に1点の 違反もないように交通表彰みたいに有功、金、銀、銅とすればすっきりする。ひ かれ者の小唄とも、縁無き衆生のひがみとも笑っていただいて結構である。