掲載通算5号(平成元年5月17日)    美しい環境は心も和む  5月のこどもの日に、天気もよいので思いたって、バイクに乗って渋川の正蓮 寺へボタン見物に出かけた。寺域いっぱいに咲き競うボタンの見事さに、写真を 何枚か撮り、抹茶の接待をしていた和服姿の美しい娘さんに依頼したら、気持ち よく応じてくれて、2枚ほどシャッターを押してくれた。頼んだ結果の幸運に恵 まれ、さわやかな気持ちで寺をあとにした。  前橋の浄水場が、3、4、5日と内部を解放してくれるときいて、その足で国 道17号を通り出向いた。国道は大渋滞だったけれど、バイクで出かけたのが幸 いして、スイスイと目的地までつくことができた。  「暖冬で見頃は過ぎたのですが」と係の人達が言われたけれど、水と緑の花に かこまれて実にすがすがしく、前橋市もしゃれたことをしてくれると感じ入った 次第。  盛りすぎたとはいえ、巨木のツツジは見事の1語につきる。  欲を言えば、最盛期に開放してくれたら、と願った。水飲み場の水もうまくて 石文にもシャッターを押した。ここでも赤ちゃん連れの若夫婦に頼んで、シャッ ターを押してもらったが、花のある所では、気軽に依頼でき応じてももらえる。  美しい場所は、これほどなごやかな雰囲気をかもし出すのかと思うと、環境の 良否がいかに生活を変えるか、しみじみと考えさせられ、午前中の2時間ほどが、 私にとって心も天気も、今年最高によい日和だった。